B-PROJECTは終わらない?

B-PROJECTは終わらないから大丈夫」
根拠と具体性の無いそんな気休めでもう安心できなくなってしまったので今の気持ちや思うところ、現状、要望や意見を書き留めます。

あくまでB-PROJECT、通称:Bプロが一層盛り上がりこの先も続いていく未来を本気で願うファンの一意見です。


総合プロデュース西川貴教氏、企画・原作志倉千代丸氏、キャラクターデザイン雪広うたこ氏という名実ともに素晴らしい方々が手掛けるBプロが、なぜこんなに落ちてしまったのか。

こんなに個性豊かでかっこよくて可愛くて魅力的な14人のキャラクターがいて、作詞西川貴教氏や作詞作曲志倉千代丸氏の楽曲をはじめとする素晴らしい楽曲がたくさんあるBプロが、なぜこんなところで燻っているのか。

なぜ、かつてファンだった人達はBプロを離れていってしまったのか。

なぜ、プロモーション、宣伝、展開に苦戦しているのか。


もちろん自分の大好きなBプロというコンテンツに対してこんなことを思いたくないし、強い言葉でこんなことを言いたくないけれど、ファンゆえの贔屓目と全肯定の沈黙を続けていたら、もしもBプロに終わりがきてしまったときに私は絶対に後悔する、そう思ったので書きます。

1.B-PROJECTのこれまで

先日2020年4月30日、Bプロのアプリ(ソーシャルゲーム)、快感*エブリディ(前身:無敵*デンジャラス)がサービス終了となった。

アプリの売上は2019年5月に行われた大型アップデート以降、毎月平均3,000万以上5,000万以内というラインだった。

ファンの目から見ても決してソーシャルゲームとして儲かっていた、大成功していたとは言えないが、無敵デンジャラス時代の月平均1,000万前後の売上と比較すると、大型アプデ以降は売上が7,200万超える月もあり、体勢を立て直していたように見えていた。

実質大型アプデにより機能性は充実し、ゲーム内ライブ中のキャラクター同士の掛け合いボイスやキズナストーリーの実装など魅力的な要素が加わり1ユーザーとして楽しませてもらっていた。

しかしこの大型アプデから一年経たずに同アプリはサービス終了を発表。

2020年1月22日に配信されたBプロの企画・原作者である志倉千代丸氏のツイキャスにより、ランニングコストがユーザーの課金額を遥かに上回り常に赤字状態であった、事前登録者数と比較したアクティブユーザー数の劇的減少、そしてこの出血部分を断つためのサービス終了である、ということが話された。

ツイキャスにて志倉千代丸氏からはリリース当初・移管前から大型アプデ以降のクオリティを提供できていれば……とも話された。


2015年の制作発表会(企画・制作自体はそれ以前から)〜今までの展開として、B-PROJECTは、

・CD(シングル・アルバム・ドラマもの)

・テレビアニメ1期 鼓動*アンビシャス(2016年夏)

・Web漫画

・ゲーム(前述した快感*エブリディ(無敵*デンジャラス))

2.5次元舞台

・テレビアニメ2期 絶頂*エモーション(2019年冬)

・Webラジオ(〜現在も継続中)

・イベント、ライブ(年に平均1~2回のペース)

・数々のコラボレーション

という展開をしてきた。Bプロというコンテンツの特徴として、このように何か一つの媒体に留まらず、多岐に渡る媒体で展開をしてきたという点が挙げられるだろう。


Bプロ制作発表会が行われた2015年当時は、うたの☆プリンスさまっを初めとした2次元女性向け男性アイドルジャンルとしては、うたプリを第一波とするとあんさんぶるスターズ!IDOLiSH7などと並び第二波という印象。

そして当時~2020年5月現在においても2次元女性向けコンテンツとして男性アイドルジャンルは未だ大王道という印象。

Bプロもまた当ジャンルとして、早すぎも遅すぎもしないスタートであったということができる。

まず男性アイドルジャンルとしてのBプロは、総合プロデュースに西川貴教氏、企画・原作に志倉千代丸氏、キャラクターデザインに雪広うたこ氏、というファンの贔屓目を抜きにしても凄いネームブランドを誇る制作陣を持って立ち上がった。

今でもこの羅列は最強だと思うし他の男性アイドルジャンルと比較して圧倒的に誇れる点だと思っている。そして、2015年当時のイメージとして"西川貴教プロデュース"の2次元アイドルもの、という点に特に注目が集まっていたように思う。(現在はほとんど総合プロデューサーの存在感を感じないけれど……)

USJ公式コラボなど志倉千代丸氏が過去に話していたように、西川貴教氏の名前がなければできなかった企画も多い。 



次に2016年夏、2019年冬に2回に渡って放送されたアニメ1期・鼓動*アンビシャス、2期・絶頂*エモーションについてだ。

Bプロは上記したように非常に様々な媒体での展開をしており、それ故か大きな軸となる明確なメインストーリーのようなものが存在しないという特徴がある。

よって1期2期ともにアニメはオリジナルストーリーとして描かれた。

参考までに1期2期の円盤売上データを記載する。

1期 B-PROJECT~鼓動*アンビシャス~
 初動       累計    

 BD(DVD)    BD(DVD)

1巻*5,197(*8,154)*6,271(10,007)※合計 16,278枚

2巻*4,778(*6,342)*5,775(*8,205) ※合計 13,980枚

3巻*2,782(*3,055)*3,203(*3,531) ※合計 *6,734枚

4巻*2,617(*2,906)*2,993(*3,280) ※合計 *6,273枚

5巻*2,727(*3,154)*3,174(*4,194) ※合計 *7,368枚

6巻*2,699(*2,965)*3,070(*3,381) ※合計 *6,451枚

2期 B-PROJECT~絶頂*エモーション~

 BD(DVD)
1巻 2,943(3,457)  ※合計 7,038枚
3週目BD(DVD):(*,200)・4週目BD(DVD):(*,438)

2巻 2,051(2,135)  ※合計 4,186枚

この2期の円盤は、円盤が売れない・Bプロの円盤を買うファンの絶対数が減っている中でも、2019年冬クールアニメ全体の中で4位の売上となっている。

この1巻2巻にはライブ抽選シリアルが付属しており、特典を付けることで販促を行うことの効果が目で見て取れる結果となっている。

そしてファンとしては、アニメ中の挿入歌(OPやED・各ユニットの新曲、サブスクリプションで配信されない新曲)が収録されたCDが円盤特典として付随していることが購入の決め手としてとても大きかったと感じる。

また、1期の円盤を購入した決め手として、2期当時と比べて動画配信サービスの充実度が低かったことや、2期同じく特典CDの存在が大きかったと感じる。また2期と違う点として、1期は全巻雪広うたこ氏描き下ろしのジャケットであったという点も挙げられるだろう。


2.B-PROJECTの今後の展開

そして本題・Bプロの今後の展開についてだ。

これからBプロはどうなっていくのか。どう存続していくのか。

どうしたらもっと盛り上がる……既存ファンはより楽しむことができ、新規ファンを増やすことができ、ファンがBプロにかけるお金が増え、Bプロというコンテンツが資金面でも潤っていくことができるのか。

以下、前述の志倉千代丸氏のツイキャス内で話されたBプロの今後の展望についてである。

コンシューマーゲーム

・モーションライブによる全国ツアー

・これまで通り声優ライブも続行

・モーションライブでの2次元舞台

・BプロメンバーでYouTube

・KoC映画化

・アニメ3期

このツイキャス内で、「Bプロは終わらない、Bプロは不滅」という言葉を他でもない企画・原作者の志倉千代丸氏の口から聞けたことはファンとして素直に嬉しかった。

しかし、同時にその「Bプロが終わらずに続いていく」根拠と具体性がどうにも見えないのが現状だと思った。

まず、志倉千代丸氏のツイキャスで挙げられた展開に、現実的なビジョンが何一つないように思えた。

劇場版を一本作るのにどれくらい資金がかかるのだろうか?

アニメ2期の円盤売上や視聴率、新規ファンの獲得具合を加味してアニメ3期の制作は可能なのだろうか?

モーションライブ全国ツアーをやるのに必要なモーションやライブ会場の資金は?

アプリのランニングコストをカットしないとBプロというコンテンツの借金が膨らむ一方である、という現状を踏まえて物理的、金銭的に厳しい話ばかりではないか?

具体性のないビジョン、それからファンの需要と微妙に乖離した展望に正直強い不安を感じた。


また、周りと相対的に比較することが良いとも限らないが、正直、昨今の周りの他2次元女性向けコンテンツと比べてプロモーションの下手さ、地味さ、雑さが消費者であるファンの目から見ても目立つと思ってしまう。

ただ、その背景にも赤字云々の経済的・資金的理由があるとは思うのだが……


3.2について具体的なファンの要望・意見

ファンがBプロを離れていってしまう原因の一つとして、アプリもサービス終了してしまった今、Bプロのキャラクターの"存在感"を感じられない状況が慢性的に続いていることが挙げられると思う。

キャラクターの魅力にファンが直接定期的に触れられる機会がない(アプリのサービス終了によりほぼ皆無になってしまった)ため、日常の隙間にキャラクターを感じられる瞬間がなく、キャラクターの新しい表情を見たり声を聴いたりできる機会がない。ここからやはり寂しさ・物足りなさを感じてしまうものだと思う。

新規ファンがつくのはおろか、今いるファンも維持できるのか。

実際自分の周りのファンは確実に減っているし、新規参入コンテンツや他2次元女性向けコンテンツに流れていってしまっているのが現状だと思う。


ファンはアイドル達の何が見たいのか。

もちろん顔の良さや曲の良さも大切だし、1ファンとしてBプロのそれらの要素が大好きだ。

ただ、アイドルジャンルの醍醐味として、キャラクターたちの等身大の成長、アイドルの成長する姿を見守ること・一緒に成長すること・応援することを求めている人がやはり多いと思う。

キャラクターたちが歳を重ねるとまではいかなくても、確実にファンの目に見える形で精神的成長を遂げていくというのは多くのファンが求める姿だと思う。

また、周りの2次元女性向けコンテンツを見渡しても、キャラクターたちの成長を具体的に生々しいほどリアルに描いているアイドルジャンルが人気を手にしているのも事実だ。

これに準ずるBプロの弱点として、主軸となる明確なメインストーリーが存在しないことが挙げられると思う。

2次元女性向けコンテンツはいまストーリー重視の風潮、深みのあるストーリーを持つコンテンツは多くの人の心を動かし熱狂的なファンがついている。

Bプロのファン同士で話していても、もう少しストーリーが深ければいいのにな……キャラクターの魅力が生かしきれていないのが勿体ない……という話は幾度となく出る。

Bプロも、アイドルジャンルの例に漏れず未熟な彼らをトップアイドルに導くA&Rという設定であり、多くはないにしろアニメやアプリで張った伏線を回収していっても十分ストーリーが成り立つと思う。また、バックグラウンドや関係性、関わり合いをもっと深堀できると思う。

・キャラクター達一人一人の親子兄弟関係

・キャラクター達の過去、バックグラウンド

・バンビ時代の話

・王茶利病気設定

・是国愛染異母兄弟設定

・金城留学時に起きた事件?

など、ぱっと思いついくだけでも未だ回収されていない多数の伏線が張られていると思う。


また、Bプロのキャラクターの"存在感"を感じられないという現状の打開策として、アプリが終わってしまったいま、CDをこれまでよりも短いスパンで発売するということはできないのだろうか?

ただ、サブスクリプションで楽曲配信もされる昨今、CDという媒体の売上は見込めないのも現状だと思う。

その打開策として、特典やライブチケット抽選券の付随したアニメ円盤が売上高だったことを踏まえ、特典による付加価値を付けることにより売上を伸ばすことはできないだろうか?

例えば、これまで通り各ユニットごとの楽曲CDをリリースするとして、

・ドラマトラックを付ける

・複数巻購入者限定の連動特典ドラマCD

など、サブスクリプションでは配信されないドラマトラックを付けることでCD媒体での販売促進に繋がりはしないだろうか?


他にも、自分や周囲がBプロのファンとしてBプロに求めている展開として、

・ドラマCD(劇中劇ものではなく、等身大の彼らの日常を描いたドラマトラック)

・ユニットの枠を飛び出したシャッフルユニット

・2人ずつのデュエットソング(ミニドラマ付)(デュエットにすることで一度にジャケットに描くキャラクター数が減り負担減……?)(1周7パターン)

・各ユニット単独ライブの実施(特に未実施のユニット)

・2015年1stシングル以降これまで出てきたシングルをまとめたキタコレ・THRIVE・MooNs・KiLLER KiNG各ユニット毎のベストアルバム(サブスクリプションにて配信されていないアニメの挿入歌も収録した方が売れる?権利関係?)(楽曲〇曲+ドラマトラック付で販売促進)(1曲ずつ新曲収録?)(全巻連動特典14人ドラマや事務所ダイコク/ブレイブごとの連動特典7人ドラマをつけて購買意欲を掻き立てる→狙い:推しユニット以外のアルバムも購入) (問題:キャストのスケジューリング、収録時間、収録本数、収録コストの増加?)

などが挙げられる。

キャラクターによるドラマCDをファンが求めている理由は、キャラクター達の会話や台詞からよりキャラクターの存在を近くに直に感じたいという心理がある。

また、雪広うたこ氏の撮り下ろしジャケットに対する需要が高いのも勿論で、雪広うたこ氏に撮り下ろしジャケットを描いてもらい、これまで通りジャケットイラストを使用した各種法人特典による購買意欲を高める取り組みも効果的だと思う。(コストの問題?)


※CDの売り上げと利益の配分、志倉千代丸氏がツイキャスにて構想していた劇場版やBプロメンバーYouTuber化、モーションライブ等を比較してどのコンテンツ展開が一番MAGES.(2020年4月3日~コロプラ子会社)に入るのか?赤字により採算が取れないのではないか?私たち消費者にはわかりかねる要素があるので、あくまでファンの意見に過ぎません。


4.まとめ

Bプロが何年も大好きだけど、私たちファンが何を求めているか何を思っているか、その声や意見を伝えることができる機会や手段は本当に少なく、制作側の方々もファンの解像度の高い意見を聞く機会や手段が少ないのが現状だと思います。

だから見てもらえるか、目にとめてもらえるか、参考になるかはわかりませんが、ファンのコンテンツに対して求めていることを可視化できたらと思いこの文章を書きました。

そしてこの文章を書くことを後押ししてくれたのは、志倉千代丸氏の、上述のツイキャスでのファンの意見はちゃんと聞いて取り入れたい、いつでも意見を送ってほしい、という言葉と真摯な姿勢です。感謝しています。

前述したアプリのサービス終了ですが、上述のようにBプロはソシャゲ発のコンテンツではないため、アプリ終了=コンテンツの終了とはならなかったのが不幸中の幸いだと思っています。

でも、今回はアプリでしたが、Bプロというコンテンツ自体が道半ばで不本意な形で終わるのなんて絶対に見たくないです。

B-PROJECTが大好きだし、Bプロを生み出してくれた制作陣の皆さんには感謝してるし、キャラクター達14人が大好きだし、楽曲が大好きだし、推しユニットが大好きだし、推しが大好きだし、いつまでもみんなが笑顔で、少しでも長く、ずっと近くで存在し続けてほしい、と思いこの文を書きました。


長くなりましたが、もしここまでお付き合い頂けた方がいたなら、ありがとうございました。



※尚、2020年5月下旬現在、コロナウイルス蔓延中の関係各業界現状は加味せずに仮定・展開したものとします。